【書評3】『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』 島村華子

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こんにちは、ひゃふ夫です!

今回紹介する本はこちら!

『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』島村華子

こんな人におすすめ

⚫️子どもとの接し方に悩んでいる

⚫️子どものほめ方・叱り方に悩んでいる人

⚫️子育て、子ども関係の仕事で悩んでいる人

『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』の概要

【概要】

著者:島村華子

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

発売日:2020/4/17

本の長さ:181ページ

【この本を知ったきっかけ】

中田敦彦のYouTube大学で紹介されていたため

子育てにおける2種類の接し方

条件付き接し方

条件付き接し方とは

「子どもの行動の良し悪しでアメとムチを使い分けることによって愛情の注ぎ方を調整する接し方」です。

この接し方をしてしまうとほめられた時には愛されていると感じ、逆にそうでない時は愛されていないと感じてしまいます。

無条件の接し方

無条件の接し方とは

行動の良し悪しに関わらず愛情を注ぎ、子供の気持ちに寄り添う接し方」です。

2種類の接し方の違い

それでは、2種類の接し方では実際にどういう違いがあるのかをみてみましょう。

例えば、「寝る前に子どもがなかなか着替えない時」

【条件付き接し方の場合】

「なかなか着替えられなかったので、今日は絵本を読まない!」

➡︎子どもの目には愛情を引っ込められたように感じる

ひゃふ夫
ひゃふ夫

ここがポイント!

悪いことをした時、ただ行動だけをみて判断している

子どもへの愛情を「子どもがいいことをして稼がなくてはいけないもの」として捉えている

【無条件の接し方の場合】

「子どもがぐずった後も、いつも通り絵本を読む」

➡︎たとえ子どもが親の期待に沿わない行動をしても愛していると示す

ここがポイント!
悪いことをした時、考え方や行動の理由をまず考える。
子どもへの愛情を「見返りを期待しない贈り物」として捉えている。

さらに、著者は条件付き接し方のデメリットを以下のようにまとめています。

①短期的にしか教育効果がない

②条件付きの自己肯定感しか持てなくなる

③親子関係が悪くなる

④世代を超えて引き継がれる

条件付き接し方から無条件の接し方に移行するには

では条件付き接し方から無条件の接し方に移行するにはどうすれ良いのでしょうか?

著者は無条件の接し方のためには5つの原則があると述べています。

①ほめ方と叱り方に気をつける

ほめる時・叱る時は能力や見た目ではなく、子どもの努力や経過について具体的に声をかけることが大切です。

つまり、子どもは成果よりもそこまでの努力や経過を見て欲しいのです。

②子どもに対するイメージを(見方)を見直す

子どもに対して私たち大人はついつい「どうせ子どもは、、、」とネガティブなイメージをしてしまいます。

しかし、そのイメージを見直し、子どもを信頼することが大切なのです。

✖️「子どもは1人では何もできない」

➡︎つい親が手を出してしまったり、何事にも「危ない!」と過保護になる。

◯「子どもには1人でできる力がある」

➡︎子どもを信頼し、1人でできる環境を準備して自立をサポートしてあげられる

③子どもにとって良きリーダーでいる

子育てにおける良きリーダーとは

「子どもに向き合い、気持ちに寄り添いながらも、必要な制限を設け、子どもの道しるべを示す人」

のことを指します。

子どもにダメと言ったことを、大人がやっていては矛盾していますよね。

④子どもへの要求を考え直してみる

子どもは年齢によってできることも、期待していいことも異なります。成長段階に合わない要求をしないことが重要です。

成長段階に合わない要求をしてしまうと、子どもは「できない!」と拗ねますし、大人は「何でできないの!」とイライラしてしまいます。

例えば、生まれたての乳児に歩くことを求めるのは現実的ではないですよね?

⑤子育ての長期的なゴールをもつ

子育ての長期的なゴールを設定し、それを意識して子育てをすることが大切です。

普段の子どもへの接し方が長期的なゴールの妨げになっていては意味がありません。

例えば、長期的なゴールが「自立した人になってほしい」なのについつい子どもが1人でできることも全部やってあげていませんか?

3種類のほめ方

子どもへのほめ方には大きく分けて3種類あります。

今から紹介する①と②のほめ方はついついやってしまうほめ方です。

しかし、1番良いほめ方は③のほめ方だと筆者は述べています。

①おざなりほめ

具合性に欠ける、中身のない表面的なほめ方です。

例えば、「すごいね!」とか「上手だね!」などです。

②人中心ほめ

性格・能力・外見といった、表面上の特徴をほめることです。

例えば、「優しいね」「頭がいいね」「かわいいね」などです。

③プロセスほめ

努力・過程・試行錯誤した手順をほめることです。

例えば、「頑張って最後までやり切ったね」「失敗しても諦めなかったね」「いろんな方法を試したね」などです。

ほめ方のポイント(プロセスほめになるには)

①成果よりもプロセスをほめる

ほめるときは成果をめるのではなく、その過程(プロセス)をほめてあげることが大切です。

テストで100点をとったとき

✖️「100点取れたなんて、本当に頭がいいね」

◯「100点取れるまで努力してきたんだね!」

➡︎もし低い点をとっても、柔軟にいろいろな方法を試すことで成功できるかもしれないと頑張るようになる。

②もっと具体的にほめる

ほめるときは、一言でほめるのではなく具体的にほめることが大切です。

部下が資料を見せにきたとき

✖️「いいね!」

◯「細かいところまで注意を払った様子がよくうかがえる資料で、とてもわかりやすかったよ。」

➡︎具体的にフィードバックをもらった方が、次のモチベーションが上がる。

③もっと質問をする

こちらからばかりではなく、相手の方から引き出すことも大切です。

「はい」か「いいえ」で答えられる質問ではなく、会話が続く自由解答式の質問がいい

➡︎子どもが求めているのは評価ではなく共有

罰を与える叱り方のNGな理由

どうしても子どもがゆうことを聞かないとき、ついついやってしまうのが罰を与える叱り方です。

例えば、子どもがゲームを1日1時間なのに1時間以上やっていてなかなかやめないとき、ゲームを取り上げて「ゲーム禁止!」と叱っていませんか?

このように罰を与える叱り方をすることで以下の4つの問題が起こってしまうと筆者は述べています。

①より攻撃的、反発的な態度を生み出す

②力を使った問題解決方法が正当化される

③親子関係にヒビが入る

④罰を与えても反省を促さない

上手な叱り方のポイント

ではどうすれば罰を与える叱り方をせずに上手に叱れば良いのでしょうか?

筆者は上手な叱り方には4つのポイントがあると述べています。

①「ダメ!」「違う!」をできるだけ使わない

子どもを叱るときは「ダメ!」「違う!」ではなく子どもの気持ちを受け入れる「わかるよ」「そうだったんだね」から始めることが大切です。

そうすることによって、子どもも反発せずに他人の気持ちに寄り添う柔軟性が生まれます。

②結果ではなくプロセスに目を向ける

ほめ方と同じく、プロセスに目を向けてやることが大切です。

そうすることで、次からはどうすればいいかを考えるようになります。

③好ましくない行動の理由を説明する

子どもに自分の行動がいかに影響を与えるかを具体的に説明することが大切です。

そうすることで、子どもの理解が得られ同じようなことが起こりにくくなります。

④親の気持ちを正直に伝える

子どもを批判せずに、親(自分)の気持ちを伝えることが大切です。

そうすることで、子どもはそれをすること親が悲しんでしまうと理解してくれます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』を紹介しました。

自分も子どもとの接し方で改めなければならないなと思い知らされました。

子育て中の皆さんにも参考になれば幸いです。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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