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「保育士試験の勉強のために現場で経験を積んでみたい・・・」と悩んでいませんか?
私は保育士試験の勉強をしながら認定こども園でアルバイトをしていました。
本記事では無資格でも現場で経験を積む方法や現場で経験を積むメリットを解説しています。
- 現場で経験を積むのにおすすめの働き先は?
- 保育園・幼保連携型認定こども園・児童館
- 現場で経験を積むことのメリットは?
- 保育士試験の勉強になる!
人脈が広がる!
うまく行けば正社員として就職できるかもしれない!
ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
目次(クリックすると自動で飛びます)
おすすめの働き先
現場で経験を積むのにおすすめの働き先は以下の3つになります。
- 保育園
- 幼保連携型認定こども園
- 児童館
この3つの施設は無資格でも働くことができます。
それぞれ詳しく解説していきます。
保育園
1つ目のおすすめの働き先は保育園です。
保育園では主に0歳から6歳までの未就学児を対象に保育をしています。
そこでは日々のお世話だけでなく、素話や弾き語りが行われており実技試験対策にもなります。
例えば、実技試験では以下の3つの分野から2つ選んで合格する必要があります。
- 音楽表現(弾き歌い):課題曲を弾きながら歌います。
- 造形表現(色鉛筆画):保育の場面を色鉛筆などを使って絵を描きます。
- 言語表現(素話):3分以内で課題の童話のお話をします。
私は実技試験の本番前に現場でピアノの弾き語りと素話を実践させてもらいました。
その甲斐あって、実技試験本番では緊張すること無く無事合格することができました。
つまり、筆記科目を体系的に学べるだけでなく実技科目である素話やピアノの弾き語りを実践できる場でもあるのです。
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2つ目のおすすめの働き先は幼保連携型認定こども園です。
認定こども園は4種類に分類されますが、できれば幼稚園と保育園を一体的に学べる幼保連携型認定こども園をおすすめします。
幼保連携型認定こども園の職員の要件に保育教諭があります。
保育教諭は保育士と幼稚園教諭の2つを持っているということです。
それだけで職員の技量は判断できませんが、少なくとも知識量は保育士よりもあると考えられます。
今後は幼保一元化の流れで認定こども園がますます増えてくることが予想されます。
早めに認定こども園がどんな施設なのかを体験したい方はおすすめです。
児童館
3つ目のおすすめの働き先は児童館です。
児童館では0歳から18歳までの児童が利用しています。
学校とは異なり、子どもたちに遊びを提供し健全育成に努めています。
特徴的なのが0歳から18歳と幅広い年齢の子どもと関わることができる点です。
保育士試験では乳幼児期(0~5歳)だけでなく学童期(5~12歳)や青年期(12~18歳)についての問題も出題されるので筆記科目の勉強にもなります。
例えば、令和3年度保育士試験筆記試験(前期)「保育の心理学」では次のような問題が出題されました。
問 10 次の文は、学童期以降の仲間関係に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる
語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
小学生の中・高学年に形成される( A )の高い仲間集団は( B )と呼ばれる。( B )
は、一緒に同じ活動に熱中することで得られる一体感や充実感を活力源とする集団である。一方、中
学生頃の女児にしばしばみられる( C )は、お互いの感覚が同じであり「分かり合っている」こ
とを確認し、誇示する仲間集団である。( C )が( B )と異なるのは、単に同じ活動を共に
行うだけでなく、共通の趣味や話題を核とした密接な関わりをもつ点にある。だが、どちらも( D )
な性質をもつことは共通した特徴である。
しかし、現代では、遊び場の減少や( E )の進行、ゲームなどの遊び方の変化により、こうし
た仲間集団のあり方が変化しているといわれる。
【語群】
ア 凝集性 イ ギャング・グループ ウ 拡散性 エ チャム・グループ
オ 親和的 カ ピア・グループ キ 少子化 ク 排他的 ケ 高齢化
(組み合わせ)
A B C D E
1 ア イ エ ク キ
2 ア イ カ オ ケ
3 ア イ カ ク キ
4 ウ エ イ ク キ
5 ウ カ エ オ ケ
これは学童期以降の仲間関係に関する問題です。
このように保育士試験では乳幼児期のことだけでなく、学童期や青年期の問題も出題されるので幅広い年齢の子どもと関われる児童館はおすすめです。
保育士試験の勉強方法はこちらの記事で解説しています。
無資格でも現場で経験を積む方法
無資格でも現場で経験を積める方法は以下の通りになります。
- 保育補助としてアルバイトする
- 子育て支援員としてアルバイトする
- ボランティアをする
それぞれ詳しく解説していきます。
保育補助としてアルバイトする
無資格で保育園などで働く場合は保育補助という方法があります。
保育補助とは保育士の先生のサポートをする仕事。
私自身も、保育補助という立場から認定こども園でアルバイトを始めました。
その後、働いていた認定こども園に勧められて子育て支援員(次に紹介します)の資格を取得しました。
仕事内容としてはクラスを持つことはできないので、人手が足りないクラスに入ることが多かったです。
子育て支援員としてアルバイトする
子育て支援員としてアルバイトする方法もあります。
子育て支援員は民間資格で研修を受ける必要がありますが、最初は保育補助としてアルバイトをしてそこで研修を受ける流れがおすすめです。
子育て支援員とは保育士の先生のサポートをする仕事。
子育て支援員も保育補助と同じ保育士のサポートをするのが主な仕事になります。
保育補助と子育て支援員の決定的な違いは子育て支援員は保育士の代わりとして数えることができるということです。
子育て支援員についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
厚生労働省によると年齢によって保育士の配置基準は以下のように定められています。
年齢によって保育士の配置基準は以下のように定められています。
そして、保育士不足を解消するために2015年に「子ども・子育て支援新制度」が施行されました。
その中で子育て支援員を保育士の代わりとして配置できるという内容もあります。
具体的な内容は以下のようになります。
雇う側としては保育士として数えられる子育て支援員の方が欲しいですよね。
ボランティアをする
現場での経験を積むことだけが目的であれば、ボランティアをするのもおすすめです。
私自身もボランティアがきっかけで子ども関係の仕事に興味を持ったので、最初の入口としてはおすすめです。
私がボランティアを経験して一番のメリットだと思ったのは「融通が利くこと」です。
どうしてもアルバイトとして働くとなるとシフトを組む必要があります。
一方でボランティアでは突然の用事ができたらそちらを優先することができます。(もちろん連絡はしなければいけません)
さらに現場での動き方も正社員だと全体を見なければいけませんが、ボランティアだと比較的自由に動くことができます。
私の職場でもボランティアさんに来てもらっていますが、自由に動いてもらっています。
現場で経験を積むことのメリット
現場で経験を積むことのメリットは以下の5点です。
- 筆記科目を体系的に学べる
- 実技試験の練習ができる
- 先輩保育士に相談ができる
- 同じ境遇の人と出会える
- 正社員として働けるかもしれない
筆記科目を体系的に学べる
現場での経験は筆記科目の内容とリンクするので体系的に学ぶことができ理解が深まります。
例えば令和3年度保育士試験筆記試験(前期)「保育原理」では次のような問題が出題されました。
問6 次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の一部である。3歳以上児に関する記述
をア、1歳以上3歳未満児に関する記述をイ、とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 様々なものに関わる中で、発見を楽しんだり、考えたりしようとする。
B 身近な環境に自分から関わり、発見を楽しんだり、考えたりし、それを生活に取り入れようとする。
C 身近な環境に親しみ、触れ合う中で、様々なものに興味や関心をもつ。
D 身近な事象を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を
豊かにする。
E 走る、跳ぶ、登る、押す、引っ張るなど全身を使う遊びを楽しむ。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ア ア イ イ ア
2 ア イ ア イ イ
3 イ ア ア イ ア
4 イ ア イ ア イ
5 イ イ イ ア ア
これは年齢別の保育内容についての問題です。
保育の現場にいると自分たちが保育内容を実践しているので、その経験をどのクラスで行っていたかを思い出せれば簡単に解くことができます。
このように現場で体系的に学ぶことは記憶にも残りやすくおすすめの勉強法です。
家では通信教育で勉強、現場では学んだことを体験するというサイクルを回していました。
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ユーキャンの保育士講座実技試験の練習ができる
現場ではピアノの弾き語りや素話といった実技試験の練習もさせてくれることがあります。
基本的には正社員の先生方がピアノの弾き語りや素話を行いますが、練習したい旨を伝えると快く練習する機会を作ってくれます。
私も保育補助として認定こども園で働いていた頃、お願いをしてピアノを引く機会や素話をする機会をいただきました。
現場で練習しておけば実技試験本番で全く緊張せずに乗り切ることができました。
先輩保育士に相談できる
現場には先輩保育士がたくさんいるので、試験のことや子どもの事を相談することができます。
特に保育園や認定こども園で経験を積む場合、バリバリの保育士さんばかりなのでどんどん頼っていきましょう!
例えば、ピアノ初心者がピアノの弾き語りをするのは難易度が高いです。
そんなときに先輩保育士さんに基礎的なことを教えてもらったり、伴奏を一緒に考えてもらうことができます。
私も先輩保育士さんに実技試験のことや資格取得後の働き先について相談をしていました。
このように最前線で働いている保育士さんのアドバイスを受けることができます。
保育士は基本的には忙しいですが、頼られるのは嬉しいと思うので遠慮なく相談しましょう !
同じような境遇の人と出会える
保育園などでは学校からの保育実習を受け入れているところが多いです。
つまり、同じように保育士を目指している人と出会うことができます。
私も保育補助として働いていた頃は同じく保育補助をやりながら保育士の国家試験を受けている人や保育実習の学生さんがいました。
そういった人たちと情報を共有したり、試験直前には勉強会をしていました。
現場には現役の保育士だけでなく同じく保育士を目指している人たちに出会えるのでモチベーションの維持にも繋がります。
試験当日もばったり会って緊張がほぐれた思い出があります笑
正社員として働けるかもしれない
現場で良い評価をしてもらえれば、資格取得後も正社員として就職できることもあります。
雇う側から見ても全く知らない人を新しく雇うより、知っている人材を雇うほうがリスクが低いからです。
実際私も保育士の資格を取得後はそのまま正社員として就職する事になっていました。
結局は違うところに就職をしましたが、保育補助から正社員で働くことは双方にとってメリットがあるので就職がしやすいのです。
まとめ
無資格でも現場で経験を積む方法や現場で経験を積むメリットについて解説しました。
- 現場で経験を積むのにおすすめの働き先は?
- 保育園・幼保連携型認定こども園・児童館
- 現場で経験を積むことのメリットは?
- 保育士試験の勉強になる!
人脈が広がる!
うまく行けば正社員として就職できるかもしれない!
以上のような結論になりました!
参考になれば幸いです!
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